今回ご紹介するのは不全症例=mutilated caseの成人男性です.
下が初診時のお口の写真とレントゲン写真ですが,ご覧になってお分かりの通り
患者さんの左下(レントゲンでLのマークがある側)の第二大臼歯がありません.
右下の同じ歯も虫の息で,結局左上5番目の歯とともに抜歯の治療計画となりました.
治療期間3年4ヶ月.レントゲン写真からわかるとおり,歯二本分後ろの方にあって,しかも前のめりに倒れていた2本の親知らずは,きちんと第二大臼歯の位置にきて,
かみあわせに参加しています.左上の抜歯部位もスペースは完全に閉鎖されています. お口の写真では初診時下の前歯にあったでこぼこも解消し,前から見て深い噛み合わせも適正に改善されております. 生体を腐食させてしまう(「それでもあなたは銀歯にしますか?1~4)」)銀歯による修復も純白の先進材料に置き換わりました. 初診時三角に尖ったアゴもしっかりとして前のめりだった姿勢もまっすぐになりました.
美は努力して備わるもの.百円玉をかちかちいわせれば解るとおり本来喜びであるはずの日々の食事毎に咬み心地の悪い自分の歯を腐食させてしまう金属アレルギーの原因にもなる配給米や国民服並の健康保険による銀歯の呪縛から離れて高度先進医療に身をゆだねることの価値をもう一度考えてみてはどうでしょうか?