以前に blog やウェブサイトで紹介した
一部の
叢生=デコボコの歯
過蓋咬合=深い噛み合わせの方
上顎前突=出っ歯
はみんな一本の歯も抜かずに矯正歯科治療した症例です
でも通常は矯正歯科非抜歯治療は
成長期にある永久歯と乳歯が混在して生えている
混合歯列期=だいたい8歳から11歳ころに開始するのが普通です
なぜならば
これも以前に blog で紹介しましたが
乳歯で前から数えて5番目の歯と
永久歯で前から数えて5番目の歯の大きさの差=リーウェイ・スペース
を有効に活用する事ができるからです
非抜歯(=歯を抜かずに)で矯正歯科治療をおこなうという事は
上に挙げた CT 画像でもわかるように
すなわち歯列を拡大するという事です
歯の根を取り巻く歯槽骨という名の骨はほんの少しの厚みしかありません
それに引き換え
咬合力=かむ力を支える下顎骨体などは下に示す通り
トラジェクトリーとよばれる優れた力線構造を示します
つまりセファロ分析をして
ディスクレパンシーの分析をせずに
「まあやってみましょう!」などと
レーダーのない飛行機での旅行のような矯正歯科治療を受けてしまうと
歯は骨の器を飛び出して
しみてきたり
グラグラしたり
歯茎のラインが下がってしまったりします
前歯のデコボコが成長発育によってアゴの骨が大きくなる事によって
解消すると思っている方がいまだおりますが
決してそうはなりません
非抜歯矯正歯科治療を成功に導くためには
歯列を拡大いていいケースかどうか
専門医院か大学でセファロ分析をおこない診断をしてから治療を受ければ安心です